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旧車のレストアとは?必要な費用やメリット、注意点などを解説 2020.07.31
車のレストアとは旧車を元の状態に戻すことで、車の状態により費用が大きく異なるのが特徴です。今回は、レストアの基本知識や費用について触れながら、メリット・デメリットについて解説していきます。
■車のレストアとは
車のレストアについて把握しておきたい知識について解説していきます。
レストアは、英語では「restore」と表記されます。もともとの意味合いとして、元の状態に戻すといった意味の言葉です。自動車用語としては、経年劣化や故障などの旧車を新車同様に乗れる状態まで戻すことを指します。
また、製造されてから数十年と長い年月を経た名車を蘇らせる要素を含む行為もレストアと表現されることがあります。
オーバーホールとの違いは
レストアと意味が混同されやすい言葉として、オーバーホール(overhaul)があります。意味は、「徹底的に見直す」、「分解検査する」です。オーバーホールは、一定の期間使用した機械を分解して検査や修理を行い、新品時と同等かそれ以上の状態に仕上げます。
オーバーホールでは、エンジンなどの機械類を分解・洗浄・修理するものの、レストアのように内外装の修理を行うことはありません。どちらの言葉も新品同様に修理・復元を行う作業ですが、レストアは修理の対象が車両全般であるのに対して、オーバーホールは、修理対象が機械類に限られています。
■旧車のレストアに必要な費用
旧車のレストアを行う場合に必要な費用は、車の状態により異なり、以下のようになります。
最小限のレストアで済む場合
ベースとなる旧車が過去にレストアされている場合などは、最小限のレストアで済みます。
たとえば、過去のレストアによりエンジンなどの車の機械部品の換装が不要で、ボディの塗装やサビ落としのみだったとします。
この場合のレストアの費用は、数十万円程度に抑えられるケースも珍しくありません。しかし、サビの範囲が広ければ、サビ落としだけであったとしても100万円を超えることがあります。
フルレストアとなる場合
フルレストアとは、塗装やサビ落としだけでなく、エンジンなどの機械部品もすべて交換することです。このような場合は、最小限のレストアとは費用が大きくなり、数倍以上の費用がかかることがあり、総額で1,000万円を超える金額となることがあります。
レストアの費用は車の状態によって大きく変わるため、車の状態が悪ければ、新車を購入するよりも費用がかかるケースもあることを把握しておきましょう。
■旧車レストアのメリット
旧車をレストアするメリットは以下の通りです。
綺麗な状態で保存可能
レストアは通常の車の修理とは異なり、旧車を新品と同様の状態まで戻すための修復方法です。そのため、レストアを行うことで旧車が綺麗なほぼ新品の状態となります。旧車を走行できる状態にしたい、コレクションとして収集したいと考えている方には、修理ではなくレストアが適していると言えます。
高額で売却できることがある
レストアで再生した旧車次第ではあるものの、人気の車種であれば、高額で売却できることも少なくありません。過去の名車と呼ばれ、現在生産されていない車は高値で取引されており、一部の車種ではプレミアがついています。
こうしたプレミア車は、当時よりも高額な値段となっていることが多く、とくにスポーツカーは人気が高いため、買い手がいれば、高額で売却できる可能性は十分にあります。レストアは場合によっては高額な費用がかかる場合がありますが、条件によってはレストアの費用を回収しつつ、利益を出すことができるでしょう。
過去の名車に乗ることができる
レストアを行うことで、年式が古い車であっても、新品同様の状態に戻すことが可能です。生産が終了し、現時点では走行できない名車であっても、廃車であれば手に入る可能性が高くなります。
また、レストアを行うことで、ほぼ完璧な状態にできます。そのため、憧れの旧車に乗りたいと思っている方にとって、レストアは大きなメリットを持つと言えます。
■旧車のレストア時の注意点
旧車をレストアする場合の注意点は以下の通りです。
場合によってはレストア済みの車を購入したほうが安い
旧車のレストアは、車両全般の修理となるため、通常の修理よりも多くの部品が必要です。そのため、部品代だけでも高額で、業者に依頼することで高額な作業工賃もかかります。
オリジナルパーツではなく、社外品のパーツを使用することで、レストアのコストを落とすことは可能です。しかし、それでも費用は高額になるため、新車の車が買えるほどの費用がかかることは珍しくありません。
そのため、レストアしたい旧車が手元にある場合は、レストアを行うよりも、旧車を商品として取り扱っている中古販売業者からレストア済みの車を購入したほうが安い場合もあるため、注意しましょう
レストア後の維持費も考慮する必要がある
レストアを行うことで、車を走行できる綺麗な状態になります。しかし、旧車の場合、車検のタイミングで定期的に点検しておけば良いわけではありません。しかし、こまめにメンテナンスを行ったとしても、現代の車より修理の頻度が高くなるため、修理費用がかかります。
また、旧車は初年度の登録から長く時間が経過しているため、所有しているだけで通常よりも高い税金を支払う必要があります。また、旧車は現代の車よりも燃費が落ちるため、走行する場合には、現代の車よりも多くの燃料代が必要です。
業者の選定を慎重に行う必要がある
レストアは修理や整備とは違った知識・スキルが必要となるため、通常の修理業者や整備工場では困難です。そのため、レストアを検討する場合には、専門業者に依頼することをおすすめします。
また旧車のレストアを行った後、長持ちさせるために定期的なメンテナンスがいるため、納車後の整備にも対応してくれる業者を選択しましょう。