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ガソリン車とディーゼル車の違いは?それぞれのメリットとデメリット 2020.06.29
ガソリン車とディーゼル車には、それぞれに異なる特徴があり、そうした点を理解したうえでどちらを選択するか決めることが重要です。今回は、ガソリン車とディーゼル車のメリット・デメリットについて解説していきます。
■ガソリン車のメリット・デメリット
ガソリン車のメリット・デメリットについて、解説していきます。
静粛性が高い
ガソリン車は、ディーゼル車のようなガラガラ音や大きな振動がないのが特徴です。その理由は、ディーゼルエンジンの場合は、燃料である軽油が燃えやすく、燃料と空気の混合気を圧縮するだけで高温となり、大きな爆発を起こし、動く仕組みとなっているからです。
ガソリン車は、空気と燃料の混合気を圧縮して、点火用装置で点火する仕組みとなっています。このような仕組みの違いにより、ガソリン車はディーゼル車と比較して、静粛性が高いです。
高出力を得やすい
ガソリンエンジンは、他のエンジンタイプに比べ、高回転まで回して高出力を期待できます。ディーゼルエンジンでは、走り出しに関してはトルクが太く、パワーを感じるものの高回転まではエンジンを回すことができません。そのため、スポーツカーなどに利用されることは少ないです。電気自動車は、ディーゼルエンジン車と同様に走り出しのトルク感とパワーは大きいものの、高速域まで到達するエンジンは未だに多くありません。
ガソリンエンジンは、高速域で走行した際の安定性、伸びのあるパワーが魅力です。そのため、世界的に早いとされる車にもガソリンエンジンが搭載されていることが多いです。
車両価格が抑えやすい
車のエンジンの中で一番歴史があるのが、ガソリンエンジンです。そのため、多くの自動車メーカーではガソリンエンジンの生産ラインが整っており、開発コストもそれほどかからないため、製造コストが安い場合が多いです。このように製造コストが安いため、同じ車の中でエンジンタイプが異なる場合、ガソリン車が最も価格が安い場合が多くなっています。
燃料が高価なので維持費がかさんでしまう
現在の主要エンジンタイプに使用されている燃料の中で、最も高価になるのがガソリンです。ディーゼル車は、軽油が基本的にレギュラーよりも価格が低くなっているため、短期的にはそれほど大きな差にはなりませんが、長い目でみると価格が高くなります。
ハイブリッドエンジンは燃費が良いため、給油する回数が減ります。このような燃料や燃費の違いからガソリン車は維持費がかさみやすいです。
■ディーゼル車のメリット・デメリット
ディーゼル車のメリット・デメリットについて解説していきます。
燃料代が安く燃費が良い
レギュラーガソリンと比較して、軽油は1リットル当たり20円~30円程度安い価格で給油することが可能です。
しかし、ガソリンと軽油の価格に差があるのは、日本以外ではあまりなく、海外では価格にそれほど差がありません。日本でガソリンと軽油に価格差がある理由は、軽油引取税とガソリン税の差額がそのまま反映されているためです。
新車購入時の費用とメンテナンス費用が高い
ディーゼル車の製造コストは高くなり、車両本体の価格もガソリン車に比較すると高めです。よって、燃料費の差額があり、新車購入時のオプションを調整できるものの新車購入時の費用は、高くなりがちです。
エコカー減税の対象となる車種であれば、自動車取得税と重量税も一定期間、全額免除されます。しかし、車種が限られているので適用されない車種では新車購入時の価格は高くなります。
また、ディーゼル車はエンジンオイルを交換する際のサイクルがガソリン車と比較してかなり短いです。ガソリン車の場合は、走行距離が7,500km~15,000kmであるのに対して、ディーゼル車はメーカーで違いはあるもののエンジンに負担がかかる運転の場合、5,000km程度で交換するのが目安となっています。
また、ディーゼル車にはNOxを浄化するための尿素SCRシステムが搭載されており、アドブルー(高品位尿素水)の補充が必須となります。そのため、アドブルーを定期的に購入する必要があります。
また、短い距離の走行を繰り返し行った場合、燃料の燃焼時に発生するススが溜まってしまうので、メンテナンスのために、ディーラーなどに持ち込む頻度がガソリン車に比べて多いです。そのため、メンテナンスにかかる費用が高くなりがちです。
寒冷地での給油に注意
軽油はガソリンより粘度が高いため、低温になると流動性が低下してしまいます。そのため、寒冷地では凍りやすく目詰まりを起こしやすいのが特徴です。運転中は暖まるため、問題ないものの冬場の寒冷地などで長時間駐車した後は注意が必要です。
寒冷地のスタンドで販売されている軽油は、燃料を凍りにくくするために添加剤がブレンドされています。そのため、暖かい場所から寒冷地へ移動する際には、燃料タンクが半分くらいになるように計画し、寒冷地で給油するなど凍結を防ぐよう管理が必要です。
ディーゼル車を長期保有すると税制面で不利
ガソリン車の場合、自動車税は新車登録後13年経過で重課されます。ディーゼル車の場合は、新車登録後10年経過で1割増しとなるため、長く所有すると維持費が上がっていきます。
■それぞれの特徴を理解して選択する
ガソリン車は燃料が高価です。しかし、運転時の静粛性や安定性に優れており、航続距離や燃料供給に関して安心できます。また、ガソリン車は構造が比較的簡易的であるため、エンジン系統で故障した際に修理の手間は少ないです。そのため、修理にかかる費用も時間も少なくなる傾向にあります。
ディーゼル車の場合は、軽油が燃料となるため、ガソリン車と比較して燃料が安く、燃費が優れています。ディーゼル車は長距離を運転する人、坂道などパワーが必要となる場面が良くある人におすすめです。そのため、短距離ではなく長距離を日常的に走る方が多い方に向いています。
このように、ガソリン車とディーゼル車にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、どちらを選択するかは、使用用途によって選択しましょう。