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車の所有者が死亡した際に行うべき名義変更や相続手続きとは? 2020.09.30

 

車の所有者が死亡した場合、名義変更や相続の手続きが必要となります。こうした手続きを実施していなければ、廃車や売却ができないだけでなく、後々トラブルにつながることになりかねません。今回は、車の所有者が死亡した際の名義変更や相続手続きなどについて詳細にふれていきます。

 

■車の所有者が死亡した際に行うべきこと

車の所有者が死亡した際に行うべきことを解説します。

 

・車の所有者を確認する

車の所有者が亡くなった場合、車は相続や名義変更が必要です。そうした手続きを行う際には、車検証で車の所有者の確認を行います。また、以下のように手続きが変わる点も把握しておきましょう。

 

所有権が故人の血縁関係にない場合

(名義がローン会社やディーラー等である場合)

新所有者へ名義変更

所有権が所有者本人である場合

家族内の誰かが相続

 

 

 

 

・相続手続きや名義変更が必要

手続きを行わない場合、実際にはすぐに支障が生じることはありません。しかし、自動車税の納付書が届かず延滞金がかさむ場合や誰が支払うかでトラブルになる場合があります。

 

また、その車で交通事故や違反があると、手続きが複雑化するだけでなく、契約内容によっては保険が適用されません。後々にこうしたトラブルが発生するリスクがあるため、手続きは確実に行うようにしましょう。

 

■車の名義変更を行うための方法

ここでは、車の所有者の名義がローン会社やディーラーである場合に、名義変更を行うための方法を解説します。

 

・名義変更に必要な手続き

名義がローン会社やディーラーで、故人が使用者として記載されている場合、以下の手続きが必要です。

 

・ローンの支払いが残っている場合

ローン会社などに問い合わせた際に、ローンが残っている場合は、相続人が残りのローンを支払うことになります。

 

そのため、ローン会社などに事情を説明したうえで、車の使用者が変更になったことを連絡しなければなりません。連絡することで、その後の支払い、使用者変更に必要な書類などの説明が行われることになります。

 

連絡を行っていない場合には、自動車税の請求やローン返済の催促、事故に遭った場合の保障などトラブルの原因になります。ローンが残っている段階では名義変更が行えないので、その点は把握しておきましょう。

 

・ローンが完済済みの場合

車の使用者(故人)が亡くなった段階でローンを完済していても、所有者がローン会社やディーラーになっていることがあります。

 

このような場合には、所有権解除を申請し、所有権解除の手続きを行いましょう。必要な書類などは、ローン会社やディーラーごとに異なっているため注意が必要です。

 

所有権解除の手続きを行うことで、相続人が自動車の所有者となるものの、実際の名義変更の手続きは、新所有者の住んでいる地域を管轄している陸運支局で行う必要があります。

 

■車の相続の仕方とは

 

 

 

・車の相続時の手続きや必要書類

車は所有者が死亡した時に、相続人全員の共有財産となります。車検証の所有者欄に故人の名前が記載されている場合、相続の手続きは共同相続と単独相続の2種類があります。

 

車は売却しない限り、現金などのように分割相続ができません。そのため、単独相続でない場合、複数の相続人で共同所有を行うことになります。以下の表で、共同相続と単独相続に必要な書類の違いを確認してみましょう。

 

手続きに必要なもの

共同相続

単独相続

車検証

故人の死亡が確認できる戸籍謄本や除籍謄本

共同相続者全員の戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書

共同相続者全員の実印

共同相続者全員の印鑑証明

新所有者以外の相続人全員の実印及び押印のある譲渡証明書

新所有者の実印

新所有者の印鑑証明

車庫証明書

ナンバープレート

 

 

共同相続者と個人での相続の違いは、個人で相続する場合、相続人全員の実印・押印が必要な譲渡証明書が必要な点です。つまり、相続人が複数いた場合、全ての相続人から認めて貰えなければ、個人は車を相続できないといえるでしょう。

 

・名義変更の手続き

必要な書類が準備できたら、普通自動車は運輸支局での手続きが必要です。以下の書類については、運輸支局で取得します。

 

・手数料納付書

・自動車税・自動車取得税申告書

・申請書

 

名義変更に伴う登録手数料を支払い、販売窓口で印紙を購入し手数料納付書に貼り付けます。その後、準備した必要書類と上記の書類を窓口に提出し、新たな車検証が交付され名義変更の手続きは終了です。

 

■廃車や売却を行うための手続き 

 

 

名義変更が完了したら車の廃車や売却が可能となります。ここでは、廃車や売却手続きについて解説していきます。

 

・廃車を行うための手続き

廃車には一時的に車の車籍を抹消し、利用を止める際に行う一時抹消登録、解体処分する場合や車として二度と利用しない場合などに行う永久抹消登録があります。

 

それぞれで以下のように必要となる書類が異なるので注意しましょう。

 

手続きに必要なもの

一時抹消登録

永久抹消登録

車検証

ナンバープレート

戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書

申請する相続人の印鑑証明書

申請する相続人の実印または委任状

先に業者から取得してある、移動報告番号と解体報告記録がなされた日を記入したメモ

 

車検残存期間が1カ月以上の場合、自動車重量税の還付を受けることができます。その際は、申請相続人の銀行などの預金口座内容、代理人申請の場合は、代理人の印鑑が必要です。

 

相続人全員が手続きを行う場合には以下の書類が必要です。

・相続人全員の「印鑑証明書」

・相続人全員の「実印」または「委任状」

 

遺産分割協議で代表相続人が手続きを行う場合は以下の書類が必要になります。

・遺産分割協議書

・代表相続人の「印鑑証明書」

・代表相続人の実印または委任状

 

 

・売却時に必要な手続き

相続した場合でも、売却に関しては特別な手続きはありません。売却する手段を決めたら、売却に必要な以下の書類を用意します。

 

・車検証

・印鑑登録証明書

・自賠責保険証明書

・自動車納税証明書

・印鑑

・リサイクル券

・振込口座情報

 

書類の準備が出来たら売買契約を行い、車の引き渡しから1週間程度で入金となります。

 

しかし、単独相続でない場合は、売却金額を共同相続人と分割する必要があるため、どのように分配するかを前もって決めておきましょう。

 

 

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