- トップページ
- 知っ得!廃車・車の知恵袋
- ローンがあっても廃車にできる!できない場合の対処法なども解説
- 知っ得!廃車・車の知恵袋
-
ローンがあっても廃車にできる!できない場合の対処法なども解説 2020.11.28
車を廃車にしたいと考えた場合に、「ローンを返済できなければ、廃車にできない」と考えている方も少なくありません。しかし、実際には車の所有者が自分であれば、残債があっても廃車は可能です。今回は、廃車にできるケースやできないケース、できない場合の対処方法をみていきましょう。■廃車にできるケース
ローンがあっても廃車にできるケースは以下の通りです。
所有者が自分
車の所有権が自分にある場合には、ローンの支払いが残っていても、所有物の処分には制限がないため、廃車にできます。
また、以下の権利や属性の違いを把握しておきましょう。
所有権
車を含めたものに対して保有や処分をできる権利
所有者
車に対して所有権を持つ人(車の使用者・ディーラー・ローン会社)
使用者
車を主に使用する人
普段から車を使用している場合でも自分が所有者とは限らないため、車検証のチェックが大切です。
また、所有者が自分になっていたとしても、車担保融資などで車を担保にして融資を受けている場合には、廃車にできません。
ローンの一括返済が可能
所有権がディーラーにあったとしても、ローンの一括返済によって車を廃車にできます。返済によって完済証明書が届くため、相手方にある所有権の留保の解除が可能です。この後に、所有者を自分名義に変更することで廃車にできます。
■廃車ができないケース
廃車にできないケースは以下の通りです。
所有者が他人
車の所有者はあくまでも自分でない限り、廃車にはできない。ディーラー・ローン会社が所有権を持っている場合にはとくに注意が必要です。
残債の一括返済が困難
残債は廃車にする際には、完済する必要があります。
税金滞納
自動車税などを2年以上滞納している場合、嘱託保存(自動車が差し押さえられている状態)となります。
この中でもとくに所有者に注意が必要です。所有者は車検証「所有者の氏名又は名称」の項目に記載されています。自分の名前が記載されていれば問題はないものの、他人が所有者である場合は、名義変更などの手続きが必要です。
また、廃車を行う場合、税金も影響してきます。とくに嘱託保存の状態になると、廃車手続きを行うことができません。車をスムーズに処分したい場合は、税金を滞納せずに支払いましょう。
ちなみに、嘱託保存は車に対して税務署の所有物であるという抵当権の設定、車だけでなく他の税金の滞納による差し押さえでも設定される点は注意が必要です。
■廃車にできない場合の対処法
車を廃車にできない場合の対処法は以下の通りです。
借り換えを行う(名義変更)
所有権の留保を解除してくれない場合、借り換えによって廃車にできる場合があります。例えば、銀行系のマイカーローンなどで、所有者を自分名義にすることで、廃車手続きを行うことが可能です。
通常であれば、借り換えを行うことは難しくありません。しかし、廃車を前提としている場合や所有権を運転している本人に変更するなど条件が重なる場合、借り換えが困難になります。
また、借り換えが行えたとしても、返済額が多くなる可能性があることは把握しておく必要があります。そのため、借り換えの条件は事前に確認しましょう。
これまで使用していた車を下取りとして入れる場合、残債を新しいローンに組み込み合算して支払うことで、廃車にできるケースがあります。しかし、必ず組み込みできるとは限らず、借りられたとしても条件が厳しくなる可能性があります。
こうした判断は、販売店の判断に左右される点は把握しておきましょう。
自動車税事務所とディーラーなどに相談
車を廃車にする場合、長い時間がかかることがあります。実際に車を使用していなくても、何の手続きも行っていない場合、自動車税を支払い続けることになります。
しかし、廃車にしていなくても、都道府県にある自動車税事務所へ相談することで支払い義務を停止できるケースもあるため、相談してみましょう。すでに滞納している場合は、これまで滞納した税金は支払う必要があります。
残債が多すぎて支払いができない場合、事情を説明し、所有権を解除してもらえるように相談してみましょう。事故や自然災害などが原因で、車を修理して乗ることができない状態になった場合は、相談すること所有権を解除してもらえる場合があります。
そのような場合は、車を永久抹消し、解体後も残債を支払う必要があることは把握しておきましょう。残債が少なく、あとわずかで支払いが完了する場合でも、相談することで所有権を解除してくれる場合があります。
相談したからといって確実に廃車にできるとは限らないものの、廃車にできることもあるため、残債を返済できない場合は一度相談してみましょう。
■廃車手続きは所有者の確認から
ローンを支払っている最中の車の廃車を検討する場合、まずは車の所有者を確認しましょう。所有者が自分で車を担保にするなどの条件がなければ、廃車は問題なく行えます。
もし、車の所有者がディーラーなどの場合、一括返済ができれば所有権の留保は解除してもらえます。加えて、事故や自然災害に巻き込まれた場合などは、ローンを滞納せずに支払ったうえで相談を行うことが大切です。
車のローンも含めて滞納が続いた場合、信用情報に傷が付き、廃車の手続きが難しくなるパターンも考えられるためです。
相談しても所有権の留保を解除してくれない場合でも、借り換えなどの手段を用いることで廃車にできる場合があります。所有者によって、廃車にするための手続きが大きく異なるため、廃車を行う場合には所有者の確認を必ず行いましょう。