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冬にスタッドレスタイヤが必要な理由とは?装着時の注意点なども解説 2020.11.28

 

雪の降る地域では冬になるとスタッドレスタイヤへ交換を行うのが一般的です。しかし、何故スタッドレスタイヤに履き替える必要があるのでしょうか。タイヤの性能などもふまえたうえで、今回はスタッドレスタイヤの特徴や必要とされる理由、選び方や装着時のポイントをみていきましょう。

 

■スタッドレスタイヤとは 

ここでは、スタッドレスタイヤについて解説していきます。

 

・特徴

スタッドレスタイヤは、凍結した道路や降雪している道路などを走行するために開発されたタイヤです。そのため、低気温での走行に適しています。

 

過去には、タイヤの接地面に金属のピンが埋め込まれたスパイクタイヤが使用されていたものの、積雪がない舗装路で使用するとアスファルトを削ってしまうといった被害が出ていました。

 

そのため、法律でスパイクタイヤの使用が禁止され、その代わりとしてスタッドレスタイヤが登場しました。スタッドレスタイヤは、凍った道路や雪道でも止まれるように工夫がされているため、冬用タイヤと呼ばれることもあります。

 

ノーマルタイヤとの違い

スタッドレスタイヤをノーマルタイヤと比較した場合、以下のような違いがあります。

 

・溝が深く作られているため、溝によって雪を噛める

・サイプという溝の細かい切れ目があり、曲がる時や停止時にブロックが変形する

・低温でも柔軟さを保てる特別なゴム材料が使用されている

 

上記のようにグリップ力を低温な環境下でも失いません。また、凍った路面は凸凹しているものの、スタッドレスタイヤであれば、こうした路面でもしっかりと密着できるため、氷の上でも走りやすいといえます。

 

■スタッドレスタイヤが必要な理由 

 

 

スタッドレスタイヤが必要な理由は以下になります。

 

雪や路面の凍結に対応できる

スタッドレスタイヤは、先ほど紹介してように降雪や凍結している路面を走行するための工夫がされているタイヤです。通常の乾いた路面よりも冬の凍結した路面は滑りやすく、何の対策もしていない場合、スリップによる事故が起きるリスクが高まります。

 

そのため、リスクを抑える意味でもスタッドレスタイヤは必要だといえます。

 

ノーマルタイヤは低温時の走行に向かない

ノーマルタイヤが性能を発揮できる気温の下限は7度程度です。その気温を下回ると、タイヤのゴムが硬化し、グリップ力やブレーキ性能が低下します。

 

こうした状態ではスリップや急ブレーキの時の制動距離が伸びるだけでなく、タイヤがすり減りやすくなり、タイヤの寿命を縮めることになりかねません。冬の走行には、性能的にノーマルタイヤが向かないため、スタッドレスタイヤに交換することが一般的です。

 

普段から冬道に備えられる

スタッドレスタイヤは一度取り付ければ、チェーンのように取り付ける手間もかからず、

急な降雪や路面の凍結にも対応でき、普段から冬道に備えることが可能です。

 

路面状況が変化しやすい冬道に対して、スタッドレスタイヤは必需品といえるでしょう。

 

■選ぶ際のポイント

スタッドレスタイヤを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

 

燃費性能

スタッドレスタイヤは、冬道でも滑りにくい工夫がされているため、一般的なノーマルタイヤよりも燃費が悪くなります。しかし、省燃費タイプのタイヤもあるため、燃費が気になる方は使用を検討しましょう。

 

種類

スタッドレスタイヤには、以下の2種類があります。

 

吸水タイプ

撥水タイプ

水の膜をタイヤ内に取り込む構造であるため滑りにくい。取り込んだ水はすぐに排出され、タイヤと地面が密着しやすくなる。雪の降り始めなど水分が多い時に効果を発揮

タイヤ表面のゴムが水を弾く素材であるため、水を弾くことで路面と密着できる。

さまざまな方向に溝が深く掘られており、アイスバーンなど凍結した路面で効果を発揮

 

自分の住んでいる地域に合わせてタイプを選択しましょう。ちなみに、撥水タイプは雪が降っていない場合でも摩擦体制が高いため、乾燥した道路を走行した際にも長持ちします。そのため、降雪が少ない地域の方でも使用しやすいといえるでしょう。

 

製造年月やサイズ

タイヤは経年劣化します。特にスタッドレスタイヤは、使用後の劣化も夏タイヤに比べて早いため、製造年月日が重要です。そのため、できるだけ製造年月日が新しいものを選ぶようにしましょう。

 

製造年月日を確認する際には、タイヤに表示されているローマ字と数字を組み合わせた表示を確認します。例えば、「YYY2220」とある場合は以下のようになります。

 

・YYY:メーカーやタイヤの型番

・22:4桁の数字の上2桁の数字はその年の何週目に製造されたかを表している

・20:下2桁の数字は製造された西暦年の下2桁を表している

 

タイヤの表示を確認したうえで、購入しましょう。

 

自動車のタイヤは車種によって大きさが異なるため、サイズ選びが重要です。サイズを間違えて購入してしまうと装着できません。サイズに関して見方がわからない場合は、タイヤ店やカー用品店など購入先で聞くようにしましょう。

 

■装着時のポイント

 

 

装着時のポイントは以下の通りです。

 

4輪とも交換する

スタッドレスタイヤは4輪とも同じタイヤを装着することで、本来の性能を発揮することができます。仮に、前輪や後輪だけスタッドレスに交換した場合、車の挙動が不安定になってしまいます。安全性を高めるためにも4輪に同じタイヤを装着しましょう。

 

降雪前の慣らし運転を行う

降雪前に慣らし運転を行う目的としては、トレッド表面の薄皮を摩耗させることです。

 

薄皮はトレッドゴムほど氷雪上の性能は良くないため、グリップ感を高めるためにも100~150㎞程度慣らし運転を行いましょう。

 

慣らし運転には、直線が多く一定速度で走行できる高速道路が向いています。しかし、路面が柔らかくタイヤが摩耗しにくいため、高速道路での慣らし運転を行う場合は、200㎞程度は走ることをおすすめします。

 

摩耗状態を確認する

スタッドレスタイヤは走行している中で、少しずつ摩耗していくため、定期的に摩耗状態を確認することが大切です。

 

摩耗が進行すると性能が落ちていくため、タイヤのプラットフォームを確認し、トレッドメントプラットフォームの高さが同程度になった段階で、新品のタイヤを用意しましょう。

 

 

 

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